
辞退理由
①担当様との相性の悪さ
②編集部様との考え方の違い
コミカライズの話があることをお伺いしていない状態で承ったため、
当初5体ほどと聞いていたキャラデザインが1巻制作初期時点で急遽10体程となりました。
描きたいキャラがいましたので、スケジュールを押して休みを削り全キャラ作成対応致しまして、
3日程しか時間を貰えない中終わらせました。
こういった動きは漫画家様のスケジュールにも影響がでるため避けた方が良いことは
私も似たような経験がございますので、理解しております。
それでも見過ごせない状況でしたので急遽キャラを優先し、他の仕事を押しのけ作成してお渡し致しました。
その際に「ご迷惑とお手数かけて申し訳ございませんが」といった文言を付けたところ
「そうですね、漫画家様が可哀想でした。」と担当さんが仰いまして「元はと言えばご相談時に情報共有もなく企画を押し進めているそちらの責任とミスでは」と感じましたが当時は黙って飲み込みました。
コミカライズに関して担当様に何度も「慎重に動いて欲しい」「落ち着いて欲しい。せめて2巻制作時まで待って。」と
しつこくお願いしてしまったので、うんざりなさっていたかとは思います。
しかしこちらのスケジュールを押したり気持ちを軽視するような動き方で「売れるから」と言いながら
「将来的に小説も漫画も売れなくなる。先細りが早くなる。」ような動きをなさるからこそ忠言しておりました。
売れると感じるなら多少の理不尽程度私も黙ります。
漫画家様の仕事に下手に口出しをしたくありませんのと、お互い今後もスケジュールに影響出さないためにも担当様に「慎重に」とお願いしてたんです。
(あまりにコミカライズを急いでいらっしゃるので「もう待てない」とは誰のご指示かお伺い致しましたが、
そちらへの明確なご返信は頂けなかったです。とにかく待てないといったご様子でしたね。)
1巻制作時中盤の時点で担当様との相性が相当悪いと感じましたが、2巻までは1巻初期から制作決定しておりましたためご制作引き続き承りました。
担当様の動きが酷いため編集長様ともお話してみたところ、キャラ原案であるにも関わらず私とは「一緒に作ってない」と仰いましたので、
そもそも担当様というより編集部様の方針が合わない、との結論に至りました。
たしかにコミカライズ自体には参加致しませんが、コミカライズ発のキャラを小説に描き起こしたり、
小説発のデザインを漫画家様に流用頂くこともありますので、ある意味チームだとここまでは捉えておりましたが
違ったみたいです。
次の2巻では既出キャラの多さの割にとくに掘り下げもなく新キャラが登場致しましたのと、
1巻時には無かった文章の違和感を覚えまして、この調子で今後も担当様と編集部様に軽視されながらご制作に付き合うのは無理だと判断し、
降板致しました次第です。
編集長様とのお話し後に、とても悔しい気持ちで著者様と連絡をとり現状やデメリットをお伝えし、その上で
「3巻の制作はやめる」とお約束頂いたと思いましが、結局降板決定後の後日著者さまから「やっぱり3巻出します」とご連絡を頂きました。
(元々は著者様の方がイラストレーターより発言力がありますので「こういうコンセプトの作品だと思う」と「ぶっとばし」のタイトルに合う参考画像等をお渡しして「先生の方からどうか止めて貰えないか」とお願いしにいきました。イラストご指示の際ははっきりと仰る印象でしたので、そういう方かと思っておりました。先生の「キャラデザは安野さんしかいない」といったお優しいお言葉でなんとか心を保った記憶がございます。)
3巻の告知や発売日等を考えますと企画が止まっていた時間は実際は無かったんだろうな、と推察しております。
金銭が発生する話ですので私との口約束を著者様が守る必要はありませんし、それは理解しております。
ただ、最終的には「著者様」への信頼も無くなってしまうご案件となってしまいました。
キャラクターデザインを頑張ってしまったため悲しみも強く、残念ながら事情を知らず仕事を承っただろう漫画家様以外には
恨みの印象しか残っておらず二度と同じ思いはしたくございません。
担当編集と編集長のお名前も手元に控えております。
ある程度の建前や不測の事態などの事情は受け入れますが、誠実性も無くこちらの無理が当然かのような動き方が多く見受けられる方や
周りを顧みない自己保身のやり方をなさる方、虚言癖の方は嫌いです。
現在はご相談時に記入頂くことで上記の状態をなるべく初期から回避できるように致しましたのと
今後の為にキャンセルや遅延時の対応も決めて参ります。
愛想や返信の早さも大事ではありますが、それ以前にこういった点を見ますので、こちらへのリスペクトが無い方にはそれ相応のご対応を致します。
お互い居心地良くお仕事出来ることを願っております。
2024年11月